Sweet Sixteen - B.B.King

2017年05月15日 00:00

5月5日の記事でB.B.KingのThe Thrill Is Goneを紹介した。The Thrill Is Goneはマイナー進行のブルース、そして今回紹介するSweet Sixteenはメジャー進行のブルースだ。

スローブルースと言えばSweet Sixteen、Sweet Sixteenと言えばスローブルース、スローブルースと言えばB.B.キング・・・。

下は4枚組ベスト盤のThe Vintage Yearsに収録されているカット、多分1960年代後半の録音だと思う。




手持ちのB.B.キングのアルバムをチェックすると、何せ彼のアルバムの半分くらいはライブアルバムなので仰山のSweet Sixteenを見つけられるが、イントロが違ったり、キーが異なっていたりと「これが同じ曲かいな?」と思っちゃったりするバージョンも結構ある。それらを聞き比べたりするのが楽しい。

単純な話として1980年代以降の音源の方が音質が良く耳に優しく、また古い音源でもリマスターされているかされていないってだけで良し悪しが違ってきたりもするのでどのSweet Sixteeon、いつのライブ音源が素晴らしいとは言い切れなかったりする。

ただB.B.Kingの場合、時代によってギターの音がかなり異なり、私個人は晩年のギター音が大好き。




The Thrill Is Goneと今回紹介したSweet Sixteen、この2曲を聴いて「いいなぁ、渋い、味がある!」と思われればブルースにすぐにのめり込める。しかし「古臭い・・・」と感じてしまった方、10年、20年後にもう一度この2曲を聴いて頂きたい。きっと何か感じる筈だ。

そんな私も10代、20代の頃はブルースなんてアメリカのジジィしか聴かない古臭い音楽、そんな認識しかなかった。エリック・クラプトンですら嫌いだった。何しろ我々の世代はあの80sサウンドの時代、如何に都会的でお洒落か!、周囲にはビートの効いたそんなサウンドしかなかった。

それがいつからかなぁ、古臭い音楽が好きになった。今では普段はブルースやジャズしか聴かない。ビックリするよ、演奏している人、ほとんどが天上の人となっている。B.B.キングも2年前に天に召された。


The Thrill Is Gone - B.B.King

2017年05月05日 00:00

ブルースの多くの楽曲は何故かメジャーキーが使われている。でも10曲に1曲くらいの割合で(もしかするとそれ未満かも)マイナーキー、つまりマイナーブルース曲がある。その中で最も有名なのがB.B.KingのThe Thrill Is Goneだろう。

ちなみにワタクシ、B.B.Kingが大好きで彼のアルバムを60枚も持っている。ライブアルバムも多く必ずこの曲が演奏されており、調べてみるとオリジナルのスタジオバージョンを含め22のThe Thrill Is Goneがあった。

ブルースに興味のない方でもまずはオリジナルを聞いて頂きたい。この切なさ!、これぞブルージー!、そんな楽曲だ。



この手のもろマイナー節は日本人は大好きでしょう!。

そんな好きな曲でも・・・。

なんとワタクシ、今の今までB.B.Kingのオリジナルだとばかり思っていたら違うのね・・・。

wikpediaには、、、

"The Thrill Is Gone" is a slow minor-key blues song written by West coast blues musician Roy Hawkins and Rick Darnell in 1951. Hawkins' recording of the song reached number six in the Billboard R&B chart in 1951.

と書かれている。それが多分これだ。



最初、えっ?、これ同じ曲か?、と思うけどじっくり聞くと確かに同じだ。うーん、知らなかったぁ!。

最後に、晩年のB.B.KingのライブからThe Thrill Is Goneを!。




Autumn Leaves

2017年04月25日 00:00

4月7日の記事で、「All The Things You Are」と言うスタンダード曲が大好きだと書いた。

それに次いで大好きなのが言わずもがなの「Autumn Leaves」だ。多分ジャズメンから必ず1度は演奏していて、アルバムを出しているプロならば必ずレコーディングする、そんな超有名スタンダード。

その中で最も有名であろうバージョンがキャノンボール・アダレイ(アルトサックス)の「Something' Else」に収録されている楽曲だろう。

名義はキャノンボール・アダレイだが実質マイルス・デイヴィスのリーダーアルバムと言って良い。詳しくはネットで参照して頂くとして、レコード会社の制約、契約の問題があって当時、ブルーノートレーベルからはマイルス名義のアルバムを発売出来ず、キャノンボール・アダレイ名義としたって事だ。



マイルスのミュートされたトランペットが良いのは当然として、ここで注目したいのはキャノンボール・アダレイのサックスソロだ。軽快なサウンドを奏でるアルトサックスからこれでもか!、ってくらい切ないフレーズがバンバンと出てくる。

とにかく飽きないフレーズが満載。そしてマイルスのミュートソロ。音数の多いキャノンボールとは異なり、マイルスは少ない音数でこの曲を吹ききっている。そしてハンク・ジョーンズのピアノソロへと続き、11分と言う大作なのにあっという間にエンディングを迎えてしまう。6回連続で聞いたら1時間もあっという間。

あまりにも有名過ぎて、ジャズマニアに向かって「Something' Elseの枯葉(Autumn Leaves)が大好きだ」と言うと「君はビギナーだね!」と言われる可能性があるが、良いものは良いの!。

マイルスはこの後、ライブでは必ずと言って良い程この曲を演奏しているが、コード進行は枯葉だけで、もはや別の曲として演奏していたりして全く好きになれなかったりする。

せっかくなのでこの曲と比較の意味で、マンハッタン・ジャズ・クインテットのAutumn Leavesをどうぞ!。枯葉と言うタイトルなんだけど都会の夜を連想させるお洒落な曲に仕上がっている。



マンハッタン・ジャズ・クインテットは主にスタンダードを演奏する集団。スタンダード大好きな日本人の為に結成されたクインテット。まぁこれを好きだと言うとまたジャズマニアが物言いを付けそうだが、良いものは良いの!。


NCISニューオリンズのテーマソング

2017年04月13日 00:00

この番組を見ていて、ブルース好きの方はすぐに原曲が何かお判りだろう。

ジョン・リー・フッカーの「Boom Boom」だ。

ところがこの人、あっちゃこっちゃで、様々な人との共演でこの曲を録音しているようでどれが最初なのか良く判らない。ブルース大好きでこの曲も以前から知ってはいたが「果て、オリジナルってどれよ?」と問われると答えを出せない。

音質などから考えるとどうも下の動画がオリジナル、一番最初にレコードになったっぽい。




次のようなバージョンもある。YouTubeのページ上にいつ録音されたものか書かれていないが、上の動画よりも後に録音されたものだと感じる。




そして最後に紹介する動画、これがNCISニューオリンズのテーマソングみたいだ。Big Head Todd and the Monstersと言うバンドが演奏している。確かにこれに間違いなさそう。




最新の焼き直しでしかもアメリカの大ヒットドラマの主題歌になるだけあって非常に洗練されている。「ワタクシはストらとキャスターでございます!」、そんな軽快なストラトサウンド。この音は当たり前だがレスポールなどのハムバッカーピックアップ搭載のギターでは決して出せない軽快なサウンド。


ソニー・クリスのAll the Things You Are

2017年04月07日 00:00

All the Things You Areと言う曲。若い世代は別にして30歳を超えていたら多分耳にしていると思うくらい超有名なスタンダード。

ジャズスタンダードで一番好きな曲は?、と問われたら即答、「All the Things You Are」と言う程、この曲が大好き。調べたところ、うちでMP3化しているジャズアルバムの中で12のAll the Things You Areがあった。

その中でも最高傑作と思うのがソニー・クリスのAll the Things You Areだ。とにかくノリが良い。また1975年の録音で音質がかなり良く、美しいベースラインを聴けちゃう。とにかく聴いて頂きたい。



ベースを聴くのは勿論の事、ピアノソロ部分がなんか惹きつけられる。最後の方で投げやりなフレーズがとっても面白いんだ。何かをイメージして指を動かそうとしたけど上手く行かなかったので途中で諦めた・・・、そんなフレーズが幾つかある。それが独特の間(ま)となっている。それがどことなくセロニアス・モンクっぽい。

「Out Of Nowhere」と言うアルバムに収録されており、このアルバムはとにかく何故か音質が良い。ベースを聴く為のアルバムと言っても過言ではないくらい。楽曲も全て素晴らしく、ジャズアルバムで何が良いか?、と問われたら全員にこれを薦める。

YouTubeでこれを探していたら別バージョンを見つけた。これは凄い!。こんな別バージョンがあったなんて初めて知った。



データーが記載されていないが、ベースラインの跳ね方や投げやり風のピアノソロ、同じメンバーでの録音と思われる。

そして上で「何かをイメージして指を動かそうとしたけど上手く行かなかった」の部分が、こっちのバージョンでは「多分これを弾きたかったに違いない」と思わせる程度に完成していたりする。最初の動画の2分30秒からの5秒と、別バージョンと思われる動画2分22秒からの5秒を聴き比べて欲しい。

ジャズはこの手の別バージョン(本来没になって世に出ない筈だったバージョン)がボコボコ出てくるから面白いんだ。同じアルバムがリマスターされたら必ずこの手のバージョンが出てくる。


バルネ・ウィラン

2017年03月28日 00:00

バルネ・ウィラン、テナーサックス奏者(ソプラノも吹く)。

前回の記事で紹介した「死刑台のエレベーター」のサントラ盤でマイルス・デイヴィスと共演した人。マイルスにのめり込まなければ知らなかったジャズメンだ。

フランス人のジャズメンって事でテクニック云々よりも叙情的なサウンドが得意のようで、そういうジャズが好きなものでなんだかんだと結構な数のアルバムを集めてしまった。この人、何故か五木の子守唄も「Talisman」と言うタイトルで演奏していたりする。

この人のアルバムで1枚選ぶとしたら・・・。

やっぱりフランス人でフランス流のジャズを聴きたいからこの人を選ぶ訳で、「French Story/ふらんす物語」がいいかなぁ。ジャズと言うよりもイージーリスニングとして聴くと良いと思う。アマゾンで調べたら今なら中古で339円のがある!(笑)。これはお買い得だ!。

今日紹介する曲は前回の記事と同じくAscenseur Pour L'echafaudだ。ピアノはLeft Aloneの作曲者であるマル・ウォルドロンだ。




死刑台のエレベーター

2017年03月26日 00:00

3月18日の音楽ネタのでは映画ラウンドミッドナイトを紹介した。そこから話を膨らませ・・・。

フランス映画でジャズと言えば・・・。

それはマイルス・デイヴィスが音楽を担当した「死刑台のエレベーター」。1958年の映画だ。勿論モノクロフィルム。

映画そのものはB級サスペンス物であるが、私個人はこの頃から1970年代までのフランス映画は何を見ても素敵に感じてしまう。ジャン・ギャバン、アラン・ドロンやカトリーヌ・ドヌーブ、そしてこの映画に主演しているジャンヌ・モロー、まぁ凄い人達ばかり。




この当時のフランス映画らしい音楽を聴いて「いいな!」と思ったら是非映画もどうぞ!。


ラウンド・ミッドナイトと言う映画

2017年03月18日 00:00

音楽ネタを書く時、頭の記憶だけを頼ると大きな間違いを犯すので確認の為、色々とインターネットでチェックをする。今回、デクスター・ゴードンが俳優として映画に出演した!、なるネタを書くので調べていたら、やたらに「レナードの朝」と言うキーワードで引っかかってくる。

なんじゃ?、あのロバート・デ・ニーロの映画だよね?、BGM、サントラ盤で演奏したのか?、と思って調べてみるとレナードと同じ病気の患者役として出演していたそうだ。うーん、今日の今日まで全く知らんかった・・・。

今回はその映画ではなく「ラウンド・ミッドナイト」と言う映画。

これはジャズピアニストであるバド・パウエルの実話を映画化したもので、ピアニストをサックス奏者に変更して、その主役としてデクスター・ゴードンが選ばれた。劇中の演奏シーンで演奏しているのは全員本物のジャズメンってんだから、ジャズ好きな見なくちゃいけない。

フランスとアメリカの合作との事だが、どこもかしこもフランス映画臭がプンプン。とにかく切なくて全てが叙情的に描かれていると言っても良いくらい。

ジャズ好きでなくてもフランス映画に少しでも興味があれば絶対に見て存しない映画だと思う。ご存じなかった方は是非、レンタルショップなどでご覧あれ!。

日本語字幕で見ているからデクスター・ゴードンがどれくらいの演技力かは何とも言えないものの、アカデミー主演男優賞にノミネートされたくらいだから、アメリカ人も認めた演技があったのだろう。

そんな訳で今日は映画タイトルにもなっている'Round About Midnightを!。

この曲はスタンダードと言っても良いくらい、色々な人が演奏しているので、まずはその中で恐らく尤も有名であろうマイルス・デイヴィスから・・・。



もうメロディが良過ぎる!。これがあの異端児セロニアス・モンクの作曲ってんだからびっくりする。そして上の演奏、ジョン・コルトレーンのサックスソロがこれまた切なくても素敵なのだ。メロディアスな演奏をさせたら時折マイルスよりも優れたフレーズを出すのが彼だ。

ただ、私個人はコルトレーンのソロに入る前の、ブリッジ部部分、チャッチャラッチャッチャ!、と言う部分が非常に煩く感じ好きじゃなかったりする。ただ、マイルスファンの中にはこれがあるからこの曲は最高なのだ!、なんて意見もあり、人それぞれだったりする。

マイルス・デイヴィスはこの曲を何度か吹き込んでいて、この煩いブリッジ部分のないスタジオ録音バージョンもあったりするのだが、そっちはそっちで他のアレンジが微妙だったりと・・・(笑)。

それでは実際にデクスター・ゴードンが映画の中で演奏したのが次。




Cheese Cake

2017年03月08日 00:00

ジャズのオムニバスアルバムばかりを集めていた頃があった。ジャズを聴き始めた頃だ。とにかく誰が有名でどんな演奏が優れているか知らなかったから。

その中でタイトルは覚えていないが、サックス奏者ばかりを集めたアルバムがあった。そこで聴いたのがコレ。



イントロのベースからマイナー(短調)のフレーズでメインメロディも哀愁漂う。そんな曲のタイトルが何故か「チーズケーキ」ってんだから印象に残らない訳が無い。ハードロックを演っているとマイナーコード進行に耳が馴染む事があり、この曲はかなりのお気に入りだった。

彼のアルバムはあんまり持っていない。ブルーノート時代の曲が全て揃っている6枚組の「The Complete Blue Note Sixties Sessions」を含めて数枚。それでも十分だったりする。

そんなデグスター・ゴードン、後に映画で主役を張る!。そのお話はまた後日!。


Cantaloupe Island

2017年02月24日 00:00

2月12日の記事でヤン・ハマーのライブでのドラムがトニー・ウィリアムスだった!、と書いた。

ふと、そうだ、あの曲のライブを紹介しなくちゃ!、トニー・ウィリアムスがハービー・ハンコックと演っている演奏を!。DVDは持っているのだがネット上で映像が見つからない。

と思って調べたら勘違い、トニー・ウィリアムスじゃなくてジャック・デジョネットだった。この人もマイルス・デイヴィスの下でドラムを叩いていた人。



ギターはパット・メセニーだ。この人のギター音って気持ち悪くて嫌いなのだが、フレーズが良いんだよなぁ。如何にもジャズ、フュージョンです!、と言うアウトノートを上手く使っている。以前はこの人のアウトノートの使い方を幾つか研究したりしていた。

この曲、ハービー・ハンコックの代表曲だ。次にオリジナルを聞いて頂こう。



トランペットが大好きなフレディ・ハバード。マイルス・デイヴィスとは異なる色っぽくファンキーなフレーズを得意としている。晩年は体調を崩してほぼ引退状態で、10年程前に亡くなった。

そして先に持っていると書いたDVDでトニーさんが叩いているのはコッチだ!。



トランペットは前述のフレディ・ハバード、サックスにジョー・ヘンダーソン、ベースはロン・カーター。そうそう、上のオリジナル音源もドラムとベースはトニーさんとロンさんだ。

これはブルーノートレーベルの記念ライブでのカットでこの時のフレディさんのフレーズは最高だったりする。

さて、この曲、コードはFm7x4、Db7x4、Dm7x4、Fm7x4。この曲のコード進行解釈として無理矢理調性音楽として超複雑解釈している人をネットで見るが、単純にモード曲だ。だから演奏はFドリアン、Dbミクソリディアン、Dドリアンを中心にフレーズを組み立てれば簡単で、ジャズなのにある程度スケールを理解していればすぐにジャムセッション出来ちゃう。

あとこの曲はFマイナーペンタトニックで弾けるなんて人もいるみたいだが、まぁ弾けない事もないが、超~カッコ悪いので止めた方が良い(笑)。